「SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン」の決定
SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン
現状
- 「闇バイト強盗」と称されるSNS上で実行犯を募集する手口等を特徴とする一連の強盗等事件が広域で発生。
- 被害者の大部分が高齢者である特殊詐欺の認知件数は、令和3年以降、増加しており、また、その被害額は、令和4年、8年ぶりに増加。
こうした情勢を受け、国民の間に不安感が拡大する中、この種の犯罪から国民を守るため、一層踏み込んだ対策として
「SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン」を策定
プランの概要
1「実行犯を生まない」ための対策
- 「闇バイト」等情報に関する情報収集、削除、取締り等の推進
- サイバー空間からの違法・有害な労働募集の排除
- 青少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させない教育・啓発
- 強盗や特殊詐欺の実行犯に対する適正な科刑の実現に向けた取組の推進
2「実行を容易にするツールを根絶する」ための対策
- 個人情報保護法の的確な運用等による名簿流出の防止等の「闇名簿」対策の強化
- 携帯電話等の本人確認や悪質な電話転送サービス事業者対策の推進
- 悪用されるSMS機能付きデータ通信契約での本人確認の推進
- 預貯金口座の不正利用防止対策の強化
- 証拠品として押収されたスマートフォン端末等の解析の円滑化
- 秘匿性の高いアプリケーションの悪用防止
- 帰国する在留外国人による携帯電話・預貯金口座の不正譲渡防止
3「被害に遭わない環境を構築する」ための対策
- 宅配事業者を装った強盗を防ぐための宅配事業者との連携
- 防犯性能の高い建物部品、防犯カメラ、宅配ボックス等の設置に係る支援
- 高齢者の自宅電話番号の変更等支援
- 高齢者の自宅電話に犯罪者グループ等から電話が架かることを阻止するための方策
- 現金を自宅に保管させないようにするための対策
- パトロール等による警戒
4「首謀者を含む被疑者を早期に検挙する」ための対策
- 犯罪者グループ等の実態解明に向けた捜査を含む効果的な取締りの推進
- 国際捜査の徹底・外国当局等との更なる連携
- 現金等の国外持出し等に係る水際対策の強化
SNSで実行犯を募集する手口による強盗等事件が広域で発生しているほか、特殊詐欺については依然として深刻な情勢が続いていることを踏まえ、令和5年3月17日に開催された犯罪対策閣僚会議において、「SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン」が決定されました。
本緊急対策プランは、「オレオレ詐欺等対策プラン」(令和元年6月25日犯罪対策閣僚会議決定)とあいまって、必要な対策の推進を促すものとなっています。
この種の犯罪から国民の皆様を守るため、関係行政機関・事業者等とも連携しつつ、諸対策を強力に推進していきます。