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徳島警察の歌

作詞作曲 明本 京静 (あけもと きようせい)

一、

見よ旭は昇る
五色にけぶる
民主の朝は
五体にたぎる
使命に挙る

阿州灘
波がしら
今明けて
公安の
警察官

二、

流れも清き
昔ながらの
心を磨き
峰はるかなる
誓いて学ぶ

吉野川
せせらぎに
身を鍛え
剣山に
警察官

三、

渦巻く鳴門
浮世の嵐
今民衆の
断固と進む
我ら徳島

ほゆる波
たけるとも
盾として
者は誰
警察官

作詞作曲家 明本京静(あけもときようせい)(1905~1972) 本名明本教成

青森県黒石市出身。旧制弘前中学(現青森県立弘前高校)卒。東京大学工学部中退。
近衛秀麿に師事し、新交響楽団(NHK交響楽団の前身)でベートーベンの「第九」のテナー独唱者となる。
数多くの戦時歌謡作品を残しており、「初音の歌」、「武田節」、「直実節」、「父よあなたは強かった」、「皇国の母」、「学徒動員の歌」、「あゝ紅の血は燃ゆる」などが主な作品。
警察関係では、警察大学校校歌「浄けき雪」(野中武雄(本科1期生)作詞、大木惇夫補作)、同致遠寮寮歌「春、武蔵野の朝ぼらけ」(野中武雄作詞)、警察通信学校校歌「若草もゆる武蔵野の」(作詞も明本京静)等の作曲者。
徳島県警察歌の制定

※ 徳島県警の話題 三原宏文編著 から(原文のまま抜粋)

 本県警察ではそれまで「我が帽章の旭日影」とか「治安の闘士」など全国警察界で歌った歌を唱ったが、県警察歌はなかった。そうしたことから昭和26年(1951)年4月ごろ、その作詞・作曲を明本京静氏に依頼している。
 その後1年ののち、「徳島警察の歌」が完成、同27年(1952)4月22日、県議事堂において来賓・警察職員・同家族など1,200人が参会、明本京静・安西愛子両氏の指導でその発表会を開き、待望の本県警察歌の制定となった。
 この歌は作詞・作曲の妙をえており不朽の名作であることは多言を要しないところであろう。そしてこの歌を通じて全警察職員が、民主的な警察官として、治安の重責をになう警察官として新たな決意にもえるであろうことが感じられるのである。